同性婚をした場合どのようなビザになるのか【国家資格者が解説】
日本人の方と結婚した場合は、基本的に「日本人等の配偶者ビザ」、外国人の方と結婚した場合は、「家族滞在ビザ」などに変更することになります。もっとも、これらのビザは婚姻が成立していないと取得できないこともあるため、同性婚を制度化していない国の場合、同性婚をした方がどのビザを選択できるか悩むことが多いと思います。
今回は、同性婚をされた方がどのようなビザを取得できるか解説させていただきます。
なお、婚姻には、「事実婚」と「法律婚」があります。今回の在留資格に関しては、あくまでも「法律婚」に限定して解説します。海外には、事実婚でも、契約により法律婚に準じた取り扱いをする制度もありますが、在留資格の要件上、法律婚が要求されることがほとんどですので、ご了承ください。

国際結婚の要件とは
まず、国際結婚の要件を確認した方が、同性婚のことが理解しやすくなるので、そちらを確認しましょう。詳細に知りたい方はこちら
国際結婚には、①実質的要件と②形式的要件があります。
①は各人の本国法(日本だと憲法や民法)で定められているもので、自国の本国法を満たす必要があります(通則法第13条第1項)。
日本の場合だと
- 18歳以上であること(年齢制限)
- 近親婚の禁止(直系血族間または3親等以内の傍系血族間)
- 重婚の禁止
があります。
なお、諸外国では、一夫多妻性や配偶者側に特定の宗教の改宗を実質的要件としているケースもありますが、例えば、実質的要件の中に「妻が4人以下であること」があっても、通則法第42条により日本の公序良俗に反するためにその要件が排除されたり、人種上または宗教上の理由等に基づく婚姻の禁止がある場合には通達ではあるものの、公序良俗に反するためにその要件が排除されることもあります(昭和63年1月6日民二77号回答、戸籍534号82頁)
②については、婚姻する方法の要件になります。日本の場合だと婚姻届を市町村に届け出ることになりますが、諸外国だと教会の認証を受けることが要件になっていることもあります。
日本の場合は、次のいずれかの方法でしなければなりません。
- 婚姻挙行地法(婚姻する場所の法に基づくこと)(通則法第13条2項)
- 当事者の一方の本国法によった方式(法例第13条第3項本文)※日本で婚姻し、当事者のどちらかが日本人なら適用されない
なお、同性婚の禁止は、色んな議論がされていますが、①実質的要件ではなく、②形式的要件で制限されています。この理由については、また解説しますが、アメリカの特定の州でアメリカ人と日本人が同性婚できるわけですので、①で制限されているとは言えないのです。
1.外国人同士の婚姻
現在、日本に在留する外国人同士で同性婚をした方の在留資格として、外国人同士が海外で合法的に婚姻をした場合、「特定活動(告示外)」として認められています(平成25年10月18日付管在第5357号)。もっとも、上記の通達でも、入管法上の「配偶者」に同性は含まれていないので、引き続き「配偶者等ビザ」等は要件を満たさないので、取得することはできません。
2.外国人と日本人の婚姻
2022年9月30日東京地裁判決で、海外で法的に日本人と婚姻した外国籍が在留資格確認訴訟(在留資格「定住」を申請し、これが不許可になった事案)をした際に、外国人同士の婚姻には特定活動ビザが付与されるにも関わらず、外国人と日本人にはこれが付与されないことが「平等原則の趣旨に反する」と指摘される判決がありました。
そのため、現在では、外国人と日本人の同性婚をした場合に、入管がこの変更を相当と認めれば、「特定活動ビザ」が付与されています。
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