在留期限が切れてしまったらどうする?【オーバーステイしてしまった人たちへ】

在留カードには在留期限というものが設定されています。在留期限は人によって異なりますが、1年だったり3年だったりします。

在留期限が切れてしまうと、不法在留状態になり、逮捕されたり、強制送還の対象になってしまいます。また、不法在留は3年以下の懲役または300万円以下の罰金となってます。

今回は、在留期限が切れてしまった場合の対処方法をお伝えします。

在留期限が切れてしまった際の対処法

まず、在留期限が切れたときはビザの専門家である弁護士か行政書士に連絡してください。その上で、専門家に依頼して、どのような手続きをとったほうがいいのか考えましょう。もちろん私でもかまいません。お問い合わせはこちらから!

出国命令制度を利用する

出国命令制度は、在留期間を超えている事に気付き、自ら出入国在留管理局へ出頭した場合に利用できる方法です。基本的に退去強制による出国だと5年間は日本に戻ることできませんが、出国命令制度で出た場合には、1年経過後に日本に戻ることができます。ただし、オーバーステイ以外の退去強制事由があったり、刑事上の犯罪を犯してる、速やかな日本からの出国意思がない場合には、この制度を利用できないので注意しましょう。

在留資格に関しては、現に持っている在留資格から「特定活動(出国準備)」へ変更されます。

在留特別許可の申請をする

強制退去事由に該当する者や審査官による違反審査や口頭審理、異議申し立てによる認定から3日以内の間(退去強制令状が発行される前まで)に在留特別許可をすることも可能です。

ただし、在留特別許可は「特別」と記載されているとおり、①日本に未成年の子どもがいる、②日本人と結婚しているなどの相当な理由がないと認められません。他の要件についてはここからご覧ください。

なお、審査官による違反審査や口頭審理、異議申し立てに関して、特定行政書士1であればこれらの手続きの代理人になり得る可能性2があるので、ぜひ相談してください。

在留期間更新の特別受理

特別受理は法律上3は認められていません。ただし、実務上は、①在留期間更新申請で、自然災害や事故など本人に起因しない事由で在留期間更新申請ができなかった場合、②在留期限から2か月を経過していない、③事案の内容から見て更新許可が確実と認められる場合には、例外的に特別受理が行われてきました。

手続きの流れとしては、申請を受け取った審査部門が警備部門に退去強制手続に移行しないの確認をしたうえで、短期ビザ(90日)の申請として、在留期限経過翌日を申請日として更新申請を受理して許可4を出します。その後、希望する在留資格に変更申請をすることになります。

  1. 日本行政書士会連合会がその会則で定めるところにより実施する研修の課程を修了した行政書士(行政書士法第1条の2第2項)である。一般の行政書士より行政手続や不服申立制度に長けているものである。 ↩︎
  2. 最判平成18年10月5日判決より可能性がある。 ↩︎
  3. 東京地判平24年12月7日判決 ↩︎
  4. なお、特別受理されても、審査の結果、短期ビザに変更申請許可が下りない場合もあります。その場合でも、特別受理に基づく不許可処分は行政処分に該当しないとされています(名古屋地裁平成3年6月28日判決) ↩︎

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