資格外活動許可とは?【外国人留学生でアルバイトをしたい場合】
資格外活動許可とは、在留資格の活動範囲外の活動を行おうとする場合に必要な許可です(入管法第19条第2項)。
基本的に日本に滞在するビザを持つ外国人は、入管法で定まっている在留資格の範囲内でのみ活動することが可能です。これを「上陸許可基準適合性」ともいいます(入管法第7条第2号)。
ただ、留学ビザや家族滞在ビザなど一部の在留資格において、例外的に働くことが可能になる「資格外活動許可」という制度があります。今回は「資格外活動許可」について説明いたします。
在留資格外活動とは?
原則として在留資格の範囲内を超える活動は法律上は認められていません。在留資格の活動範囲外の活動をする、例えば、留学生の外国人が資格外活動許可を受けずにアルバイトをすると「不法就労罪」が成立し、「1年以下の懲役もしくは禁錮もしくは200万円以下の罰金、またはそれらの両方」になります(入管法73条)。また、ほとんど学校へ行かず、アルバイトばかりしていた場合には「3年以下の懲役もしくは禁錮もしくは300万円以下の罰金,またはそれらの両方」になり、強制退去事由に該当してしまい、最悪、入管に捕まってしまいます。
そのため、留学生の外国人がアルバイトをする場合には、資格外活動許可を取得する必要が出てきます。
資格外活動の許可要件は?
資格外活動を取得するには、下記の要件のいずれにも満たす必要があります。
- 申請人が持っている現在の在留資格に支障がないこと。
- 今の在留資格の活動を行っていること。
- 申請に係る活動が法別表第一の一の表又は二の表の在留資格の下欄に掲げる活動に該当
- 申請に係る活動が次のいずれの活動にも当たらないこと。
- 法令(刑事・民事を問わない)に違反すると認められる活動
- 風俗営業若しくは店舗型性風俗特殊営業が営まれている営業所において行う活動又は無店舗型性風俗特殊営業・映像送信型性風俗特殊営業・店舗型電話異性紹介営業若しくは無店舗型電話異性紹介事業に従事して行う活動
- 特定技能または技能実習生でないこと
- 収容令書の発付又は意見聴取通知書の送達若しくは通知を受けていないこと。
- 素行が良好である。
- 本邦の公私の機関との契約に基づく在留資格に該当する活動を行っている者については、当該機関が資格外活動を行うことについて同意していること。
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資格外活動許可の種類
①包括許可
1週間に28時間以内の収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動について申請があった場合で、上記の要件を満たす時に、包括的に資格外活動が許可されます。
一般的には、留学ビザや家族滞在ビザでコンビニやレストランでアルバイトする人、就活中や内定中の特定活動ビザの人などがこれに該当します。稀にある例としては、技術・人文知識・国際業務ビザで地方公共団体と契約して就労するケースもあります。
②個別許可
要件の1つである「申請人が持っている現在の在留資格に支障がない」ことを満していれば、当該在留資格の活動以外の就労活動が可能になる許可です。
上記の包括許可とは異なり、当該活動を行う機関の名称や事業内容その他必要な事項を定めて個々に許可されます。
よくある事例としては、留学生が職業体験としてインターンシップに参加する際に就業時間28時間以上を行うケースが該当します。
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