企業内転勤ビザの取り扱い~1号と2号の違い~【資格者が解説】
企業内転勤ビザは、国外にある会社(本店や支店)で雇用されて就労している者が、期間限定で、日本にある関連会社(本店、支店、子会社、関連会社)に転勤しいて就労する在留資格になります。
近年、技能実習制度の代わりとして運用されるのではないかと期待されていますが、審査が厳しくなることが予定されています。そこで、今回は、企業内転勤ビザの概要と1号と2号の違いを解説します。

企業内転勤1号ビザの基本的要件
企業内転勤1号には、下記のような要件があります。
①在留資格該当性(業務該当性)
入管法より
- 本邦の公私の機関との契約に基づいて行う理学、工学その他の自然科学の分野若しくは法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する技術若しくは知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動(一の表の教授の項、芸術の項及び報道の項の下欄に掲げる活動並びにこの表の経営・管理の項から教育の項まで及び企業内転勤の項から興行の項までの下欄に掲げる活動を除く。)
- 本邦に本店、支店その他の事業所のある公私の機関の外国にある事業所の職員が本邦にある事業所に期間を定めて転勤して当該事業所において行う
就労ビザはなんの業務を行うかで取得する在留資格が異なってきます。企業内転勤ビザは、技術・人文知識・国際業務と同様に、①自然科学分野、②人文知識分野、③外国の文化を基盤とする業務(以下「国際業務」という。)に分けることが可能です。国際業務に関しては、翻訳、通訳、語学の指導、広報、宣伝又は海外取引業務、服飾若しくは室内装飾に係るデザイン、商品開発その他これらに類似する業務に従事することと入管省令で規定されています。
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また、日本への転勤先の企業は、同一会社であることが条文上、必要とされていますが、審査要領上は、同一会社だけでなく、親会社・子会社、関連会社(単独で20%以上の議決権を有し、かつ、人事、資金、技術、取引関係を考慮して重要な影響を与える企業)であれば足りるとされています。もっとも、個人的には、関連会社に転勤させる場合には、転勤先の会社の取締役の過半数が、所属先の外国法人の役員であることが好ましいかと考えております。
②上陸許可基準
・申請に係る転勤の直前に外国にある本店、支店その他の事業所において法別表第一の二の表の技術・人文知識・国際業務の項の下欄に掲げる業務に従事している場合で、その期間(企業内転勤の在留資格をもって外国に当該事業所のある公私の機関の本邦にある事業所において業務に従事していた期間がある場合には、当該期間を合算した期間)が継続して一年以上あること。
なお、技術人文国際業務のように、学歴要件や実務要件は設定されておりません。
③専攻内容と職務内容との関連性及びその他
- 転勤前に就労していた業務の内容性に関連性があるか
- 日常的に繰り返させる単純労働ではないか(特定技能は単純労働が可能)
- 同等の就労をする日本人と同等の給与・報酬が支払われること
- 適正に納税・社会保険料の納付をしているか
※もっとも、審査要領上、審査要領上は、転勤後に就労する業務と従前の業務が同一である必要はないが、原則は同一であることが好ましいです。これは、今後、企業内転勤ビザの必要資料に、転勤前の会社での勤務実態を疎明する必要ができた際に、同一の業務でないと本人であることの確認がとりづらいことが考えられるからです。
※外国法人から給与を受け取る場合、転勤先の企業は源泉徴収の必要性がないものの、就労者である本人は確定申告や自分で納税・納付する必要があります。今後、上記の場合確定申告書も添付資料として提出する必要が出てくる可能性が極めて高いので、極力は、転勤先の企業から給与を受け取るようにしたほうがいいかと思います。
企業内転勤2号ビザの基本的要件
企業内転勤2号には、下記のような要件があります。
①在留資格該当性(業務該当性)
入管法より
- 本邦に本店,支店その他の事業所のある公私の機関(当該機関の事業の規模,本邦の事業所における受入れ体制等が技能、技術又は知識(以下この号及び四の表の研修の項の下欄において「技能等」という。)を適正に修得させることができるものとして法務省令で定める基準に適合するもの(常勤職員が20人以上で、かつ、2号の受入人数が日本人の常勤職員と比較して5%未満であること)に限る。)の外国にある事業所の職員が,技能等を修得するため,本邦にある事業所に期間(1年間。更新は不可)を定めて転勤して当該事業所において講習を受け,及び技能等に係る業務に従事する活動(前号に掲げる活動及びこの表の育成就労の項の下欄に掲げる活動を除く。)
就労する業務は、技術・人文知識・国際業務と同様です。もっとも、転勤先である受入企業に要件が定まっており、常勤職員(社保及び雇用保険加入している者だと思います)が20人以上、かつ、受入人数制限が日本人の常勤職員の5%未満であることが必要です。また、在留期限も1年間限定とされています。
2号の特筆する点が、研修業務(技能実習以外の活動)として来日することが目的とされています。
②上陸許可基準
・申請に係る転勤の直前に外国にある本店、支店その他の事業所において法別表第一の二の表の技術・人文知識・国際業務の項の下欄に掲げる業務に従事している場合で、その期間(企業内転勤の在留資格をもって外国に当該事業所のある公私の機関の本邦にある事業所において業務に従事していた期間がある場合には、当該期間を合算した期間)が継続して一年以上あること。
③専攻内容と職務内容との関連性及びその他
- 転勤前に就労していた業務の内容性に関連性があるか
- 日常的に繰り返させる単純労働ではないか(特定技能は単純労働が可能)
- 同等の就労をする日本人と同等の給与・報酬が支払われること
※もっとも、審査要領上、審査要領上は、転勤後に就労する業務と従前の業務が同一である必要はないが、原則は同一であることが好ましいです。これは、今後、企業内転勤ビザの必要資料に、転勤前の会社での勤務実態を疎明する必要ができた際に、同一の業務でないと本人であることの確認がとりづらいことが考えられるからです。
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